昨年フォレストヒルミュージックアカデミーより、パリ国立高等音楽院(フランス)に留学した森田莉子さんより、フランスでの生活についてお便りをいただきましたので、「森田莉子 パリ留学日記 Vol.1 」を5回に分けて掲載します。
尚、8月5日(土)には、西南学院大学内の「コミュニティーセンター」にて、19時より「一時帰国ギターリサイタル」(http://www.foresthill-morioka.com/concert/20230805.html)を行いますので是非お越し下さい!
「森田莉子のパリ留学日記 〜 Journal des études de Riko à Paris Vol.1-1」
みなさんこんにちは!森田莉子です。
昨年8月にフランスでの生活を始めて、早一年が経とうとしています。
今回このような素敵な機会を頂けたので、留学までのことも併せ昨年の2月の入学試験やこちらでの学校生活を少し振り返ってみたいと思います。
小学校1年生の時に祖父の影響でクラッシックギターに出会って以来、これまで約16年間福岡の「フォレストヒルミュージックアカデミー」にてギターを勉強させていただきました。フォレストヒルの森岡ご夫妻、スタッフの皆さん、講師の先生方にはこれまで本当にお世話になりました。
フォレストヒルではコンサートの主催などの他にもマスタークラスの場も多く設けられ、福岡にいながら日本だけでなく世界中のギタリストや音楽家の方々と出会い、勉強をさせていただくことができました。私にとってはこれらの経験がとても貴重なもので、私が音楽の道を進もうと決意したのもこのような経験の積み重ねがあったからです。その中でも特に福田進一先生、大萩康司先生、益田正洋先生には幼い頃からこれまで何度も何度もレッスンを受けさせていただき、今も様々な面でお世話になっています。また、同教室では音楽理論・ソルフェージュを夏川由紀乃先生に師事し、ギターやピアノを用いたアプローチで音楽に関する様々なことを勉強させていただきました。
入試のための追い込み時期であった昨年1,2月は大学の卒業論文を書いていた時期と重なり、私にとって「卒論」と「受験」の二つを同時に同じ力量で進めていくことは難しく、特に当時師事していたギターの上野芽実先生や大学の田北雅裕教授には本当にお世話になりました。上野芽実先生は2008年から6年間フランスのストラスブール国立音楽院に留学されており、留学の話について色々と聞かせていただくうちに「私もヨーロッパに身を置いて勉強したい」と強く思うようになりました。
私が受験したパリ国立高等音楽院のギター科入試はコロナ禍だったこともあり一次試験が事前にオンラインで行われ、最終試験は音楽院にて行われました。最終試験の内容は、課題曲3曲に加え試験の1ヶ月前に発表される課題曲の実技、そして初見でした。一ヶ月で仕上げなければならない課題曲は、日本を発つ最後の最後まで上野先生に指導していただきながら仕上げていきました。 〜続く