来月5日(木)にフォレストヒル音楽工房にて主催・公演する「大萩康司 デビュー20周年記念リサイタル」があと1ヶ月後に迫ってまいりました。
その大萩康司さんが自身のセルフレーベル ”MARCO CREATORS”からリリースしたCD『プラテーロとわたし』は皆さまお聴きいただきましたでしょうか?
そのCDのジャケットの装丁画を創作されたのが銅版画家の山本容子さんです。
山本容子さんは抜群の構成力と印象的な色使いで、洒脱で洗練された雰囲気をもつ独自の銅版画の世界を確立されたアーティストです。
この度山本容子さんの『詩画集 プラテーロとわたし』が刊行されました。
それにともなって刊行を記念する銅版画展示会が全国各地で開催されます。
博多でもジュンク堂書店 福岡店 B1F MARUZENギャラリー(福岡市中央区天神1-10-13 MMTビル)にて3月14日(土)〜20日(金)まで行われます。
山本容子さんも来福され、3月15日(日)14:00〜15:00までサイン会も行われます。
是非皆さま、この機会に山本容子さんの世界を訪れてください!
【詩と音楽を包みこむ銅版画】
ノーベル文学賞を受賞したフアン・ラモン・ヒメネス(1881-1958)というスペインの詩人をご存知でしょうか。彼の代表作、ロバと詩人の感動的なエレジー『プラテーロとわたし』は世界中で愛されている散文詩集です。このすぐれた音楽性と豊かな色彩にあふれた作品には、イタリア生まれの作曲家カステルヌオーヴォ=テデスコが作曲したギターと朗読のための28曲があります。それが今回の企画の出発点でした。 メゾソプラノ歌手・波多野睦美さんの〈音楽に合わせた朗読〉にふさわしい斬新な日本語訳、そして、その世界を包みこむような山本容子さんの銅版画。容子さんは今回の仕事についてこう書いています――「大萩康司さんのギターの演奏と波多野睦美さんの朗読を聴きながら、銅版をオレンジ色の絵の具を塗布したキャンバスに刷った。オレンジ色のベースは、ヒメネスとプラテーロの素肌のあたたかさと、太陽があたためた大地の色、信頼関係の色。・・・・・・(詩人とロバが)時空を飛び越えた」。 こうして〈詩と音楽と絵〉が一体になった素晴らしい詩画集が生まれました。刈谷政則(編集者)